エメラルドゴキブリバチの飼育方法 - ゴキブリ屋敷
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エメラルドゴキブリバチの飼育方法

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誰の役に立つか分かりませんが、エメラルドゴキブリバチの当方での飼育方法をご紹介したいと思います。

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ケースは1♀であれば20~25㎝程のプラケースで十分です。

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これにクワガタ用未発酵マットを薄く敷きます。これについてはいろいろ試してみましたが、ある程度固めることができ虫が湧きずらい未発酵マットが使いやすかったため今もこれを使用しています。

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マットの上にゴキブリを引きずり込むための瓶を設置します。論文をみていると内部に肢がかかるように画用紙を入れたりすることもあるようですが、入れなくても問題ありません。瓶の大きさは大体ワモンゴキブリの成虫がらくらく入れるくらいのものがいいでしょう。当方ではラボランのスクリュー瓶NO.7を使用しています。

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設置したら、瓶の上にマットをかけます。

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霧吹きをかけながらマットをならし、瓶の口以外を隠します。

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そこに成虫のエサとなる高たんぱくゼリーと、ゴキブリの足場となるコルク樹皮を入れます。コルク樹皮は入れておくとゴキブリが瓶の中に隠れずにいてくれるため、あった方がいいかと思います。

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瓶の口を塞いでしまわないように成虫が穴を塞ぐようのカンナクズを全体に撒きます。

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最後にゴキブリと♀成虫を入れて完成です。
ゴキブリは当方で試したところ、ワモンゴキブリ、コワモンゴキブリ、トビイロゴキブリ、クロゴキブリの4種は襲い、正常に繭まで成長しております。使用するゴキブリは大きい方がよく、ワモンゴキブリの♀成虫または終齢幼虫が一番適しているかと思います。小さいゴキブリだと、エサが足りないのかゴキブリの外に出てきてしまい、そのままナムナムな場合が多いです。特に♀幼虫はかなり大きくなるので餌とするゴキブリはぷりぷりの個体を選びましょう。

ケースに複数ゴキブリを入れておくと、なぜか襲われないゴキブリがいます。ゴキブリがまだ入っているからとそのまま置いておいても一向に産卵せず、新しいゴキブリを入れた途端に狩りを始めるといったことも頻繁にあるので、3~4日に1回、ゴキブリの入れ替えを行うとよいかと思います。また、ハチ自体は単独飼育がベストです。普段は複数入れていても問題ないのですが、狩りをしてゴキブリを運んでいる際は非常に気が立っており、他の個体が近づくと追いかけて噛みつきます。他の個体のダメージにもなり、産卵の邪魔にもなるので、単独飼育がおすすめです。以前、ある個体が麻痺させたゴキブリを別の個体が奪うというシーンも観察できました。毒を打つというのはかなり体力がいる作業だと思うので、横取りの方が効率的なのかもしれません。

より多く繁殖させるためには個別飼育がいいと思われます。

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そしてある程度設置した瓶が埋まったら瓶ごと回収し、フタを閉めます。さらに卵を取る場合は新しい瓶を設置しましょう。

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産み付けられた卵。2~3日で孵化します。

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卵が孵化して外部寄生し、その後体内に入るのが観察できると思います。

ゴキブリが動かなくなり、腹部から胸が膨らんだら繭になった状態です(念のため膨らんでから1週間くらいは置いた方がいい)。
そのままでも羽化はすると思われますが、食べ残しなどからウジが湧いたり、カビが生えたりと匂いもきつく不衛生なため、当方では繭になった段階でゴキブリを剥き、繭をとりだしています。

エメラルドゴキブリバチは雌雄で大きさに違いがあり、繭の段階で雌雄の判別ができます。大きい方が♀ですが、♀の方が数が少ないようです。

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こちらが繭。

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繭を切り出すと、このように幼虫が入っています。このように幼虫の段階で切り出してしまうと死亡してしまいます。

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蛹。

繭をゴキブリからとりだしたら、あとは暖かいところに転がして置けば2ヶ月経たないくらいで羽化してくるかと思います。

こんな感じで軽くご紹介してみましたが、今後本種は飼育業界でも頻繁に目にすることが出てくるのでは?と思います。飼育する上で一番重要なことは逃がさないことです。本種は非常に素早く飛ぶため、万が一ケース外に出られても大丈夫なように密室で作業をし、小瓶などでうまく捕らえるように慣れる必要があるかと思います。

そういった細かいところさえクリアできれば、本種は美しく面白い生態をしている素晴らしい昆虫なので、飼う楽しみは非常に大きいのかなと思います。

何かの参考になりましたら幸いです。質問などもございましたらお気軽にご連絡ください。
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